【残念】あなたの会社で社内行事の意味がない理由とは?

こんにちは、柴山です。

・忘年会
・新年会
・BBQ大会
・ボーリング大会


その他、社内行事として行われるイベントは多々あります。

不幸にも段取りを命じられた方は大変である一方で、めでたく「社内の親睦が深まった」という結果にはなかなか至らないのはなぜなのか、マネジメントの視点を入れつつ、あれこれ考えてみました。

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とある会社での、ボーリング大会での一コマ①

あなたの会社で社内ボーリング大会が開かれたとします。
適当にチーム分けが行われ、各チームごとに所定のレーンに散りました。で、あなたと同じレーンとなった同僚の方は日頃から、

・超無口
・目つきがこわい
・仕事中にしょっちゅう思い出し笑いをしている


という個性豊かなキャラだったとします。
ただし、あなたが資料作成を依頼するとその方は

・必ず期日に間に合わせてくれる
・資料には+αの情報も加えてあることが多く、しかもそれが結構役立つ
・こちらの修正依頼にも嫌な顔をせず、最速で対応


など、いつも期待に応えてくれる、または期待以上の仕事をしてくれる方だったとします。

そうして、あなたはこの方に対して
「よく分からん人けど、頼りになるな」
と、日頃から思っていたとします。

で、前述のボーリング大会で同じレーンとなった結果、黙ってるのもなんなので適当な話をつなげていくうちに
「え!あのミュージシャン好きなの!おれも大好きなんだ!」
てな感じで共通の話題が見つかったとしたら、どうでしょう?

おそらく2人の急速に距離は縮まるのではないでしょうか?
理由は単純、日頃の仕事を通して信頼関係があるからです。

とある会社での、ボーリング大会での一コマ②

今度は別パターンで、あなたは上司である課長と同じレーンとなったとします。

この課長は、部長や経営陣には愛想良く振舞う一方で部下への対応は理不尽、かつ手の平返しが酷い人だとします。

あなたは課長に対して、
「この人は言うことがコロコロ変わるから、いちいち真に受けるとロクなことがない。この人の指示に従う際には、本当に会社の意向に沿っての指示なのか、裏付けを取らないとヤバい」
とか思っていたとします。

つまり①の場合と違って信頼がまるでない訳です。

そうすると、この場合は雑談の結果として共通の話題が見つかろうがどうしようが、それ以上話す気は起りません。

だって、そもそも貴方はその課長のことを信用していないし、課長の言葉を信じる気など最初からないからです。

親睦を深める以前に必要なモノ

つまるところ、
日頃の業務を通じて信頼関係がなければ親睦も深めるもへったくれもなかろう
というのが私の結論です。

私も今までの人生経験を通して
「人は、こんなにも躊躇なく手のひら返しができるんだ」
「ここまで自分のミスを他人のせいにできるんだ」

といった、良心とは無縁の方々を何人も見てきました。

そういう人たちの隣の席に座れと言われた場合、心の中に去来するのは
「一刻も早くこの時間が終わりますように」
ということだけです。

社内行事を一生懸命考えてくれた方には申し訳ないですが、そういう気分になってしまったら行事の内容がボーリング大会かBBQ大会か、または最後のビンゴ大会の景品が豪華なのか、そんなことはもう一切どうでもよい話です。

人間同士の好き嫌いの要因は他にも、
見た目がキライとか話し方がイヤとか色々ありますが
「言ってることが信用できる・信用できない」
これが一番最初の大きな分かれ目だと思います。

「言ってること」と「やってること」

唐突ですが質問です。
あなたはウソつきですか?

ほとんどの人は、
「全くウソをつかない訳じゃないけど、人をだますつもりもないし自分はウソつきじゃないと思う」
くらいの回答をするのではと思います。私もだいたいそんなもんです。

ですが、貴方にウソをつく意図がなくても「あの人は信用できない」と思われることがあるかもしれません。

事例:
貴方は同族企業の社長です。
会社の役員には、創業一族の者もいますが、みな実績を上げた者ばかりです。
貴方は日頃から社員に対して「ウチの会社は実力主義」と本心から言っています。

一方で貴方の会社では評価制度・評価基準が定まっていません。
このため社員の立場から見ると、出世する・しないは社長の親族かどうか、あるいは社長に個人的に気に入られたかどうかで決まっているように見えています。

この場合、社員からすると
「ウチの会社は実力主義」と言いつつ、親族を役員にした社長は言行不一致だ
つまりある種のウソつきで、言ってることが信用できないということになります。

部下の立場にある人達は、上司の言ってることとやってることの違いを、上司の想像している以上にしっかり見ています。なぜかと言えば、うっかり上司の言葉を信じてしまうとエライ目に遭うのは、立場の弱い自分たちだからです。

自分が言ったことを最初から守る気が無い人は論外として、たとえ悪気がなくても日頃から言ってることとやってることの乖離が大きい人(あるいは乖離が大きく見える人)は部下からの信頼は薄くなります。

残念ながら、社内行事をやったところで部下と親睦を深めることなど無理だとあきらめてください。

非言語によるメッセージとは

人間は言葉だけでなく、行動によっても周囲の人にメッセージを発しています。
先の事例に沿って書くと

A.言語によるメッセージ:
社長の発言による「ウチの会社は実力主義」

B.非言語によるメッセージ
親族を役員にしたことによる「ウチの会社は創業一族を重んじる」

ここでAとBに乖離がある(ように見える)ことが問題です。
他にも
「お客様が第一!お客様満足のためには残業を嫌がるな!」
とか言っておきながら、自分は適当な理由を設けて先に帰宅する役職者もいるかもしれません。

繰り返しますが、部下は上司の行動をよく見ています。上司が上辺の言葉で取り繕ったつもりでも「言ってること」と「やってること」の矛盾は常にバレていると思ったほうが良いでしょう。

とはいえ言行が完全に一致する人間などこの世には存在しないと思います。
「そんなことない!おれは常に2つが一致してる!!」
と言い張る人がいたら、その人は多分(ほぼ間違いなく)ウソつきです。

しかし、それでも人として信頼を得ようとするなら、少しでも両者のギャップを減らす努力が必要です。

日頃から余計なことを言わないのも一手かも

先の事例では「評価制度・評価基準が定まっていない」という前提条件を加えています。

逆にいえば、
「昇進させるかどうかの評価では、営業成績よりも部下の育成やチーム全体への貢献度を重視する」
みたいなことが社内で明示されていれば、社員の納得度も上がるはずです。

ということで
社員に言行が一致しているように見せる方法としては
行動と一致させられないような大言壮語は日頃から言わない(=まずは行動で示す)

および
言葉足らずにならないように、日頃から方針や意図について説明しておく(=まずはコミュニケーション)

こんな感じではないかと思います。
これは社長が社員に示す態度でもそうですし、役職者の部下への態度についても、もちろん同じです。

その上で社内行事を開催すれば、きっと社内の親睦もきっと深まるはずですが、
「ウチの上司は清潔感に欠ける」
「言っていることは正しいが、言い方が気に入らない」
など別の要因がからんでいる場合、この限りではありません。
(それでも「この上司の言うことは信頼できる」というハードルを越えた分だけ、まだマシだと思います)

ということで今回はここまで。

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