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こんにちは、柴山です。
前回記事の通り、補助金申請では事業計画書が中心になりますが、それだけでは申請は完了しません。
実際の申請では会社の実態や経営状況、導入設備の見積内容を証明するための書類などが求められます。
この記事では補助金申請でよく求められる「その他の資料」をご紹介し、事前に準備しておくべきポイントもあわせて解説します。
主に必要とされる書類一覧
補助金の種類によって提出書類は異なります。以下は一般的な例です。
なお実際の申請では電子化が進んでおり、所定の入力フォームに打ち込んだり、作成した資料をアップロードすることで申請が行われます。
このため入力しなければならない内容をまとめた資料やアップロードする資料を期日までに準備しておくことが、実務上の主要な作業となります。
| 資料名 | 主な目的 |
|---|---|
| 誓約書(申請書) | 公募要領に則った申請であることを宣誓 |
| 事業計画書 | 事業の詳細を説明(前回記事参照) |
| 履歴事項全部証明書 | 法人の存在確認 |
| 納税証明書 | 税務の適正性の確認 |
| 決算書(2〜3期分) | 経営の安定性や成長性を判断 |
| 見積書 | 補助対象経費の妥当性確認 |
| 設備等のカタログ資料 | 導入設備の確認 |
| 事業に関する図面や写真 | 事業内容を説明 |
| 役員・社員の名簿 | 会社規模や雇用の実態確認 |
| その他:金融機関や商工会議所等が発行する書類 | 各機関の確認が終わっていることを証明 |

補助金申請では事業計画書以外にも多数の書類の提出が必要です。
GビズIDプライムアカウントは事前取得が必須
多くの補助金では、電子申請が義務化されています。
そのため、まず初めに「GビズIDプライムアカウント」の取得が必要です。
GビズIDとは?
GビズIDは、法人・個人事業主を対象とした共通の認証システムです。ここで発行される「GビズIDプライムアカウント」が無いと、補助金申請ポータル(Jグランツ)からの電子申請ができないため、取得は必須となります。
GビズIDプライムアカウント
GビズIDプライムアカウントの取得には2つの方法があります。
| 比較項目 | ①オンライン申請 | ②書類郵送申請 |
|---|---|---|
| 主な対象者 | マイナンバーカードとスマートフォンを持つ、法人代表者または個人事業主 | マイナンバーカード、スマートフォン持たない、デジタル操作が困難な法人代表者・個人事業主 |
| 申請に必要なもの | GビズIDアプリ・マイナンバーカード | 登録申請書・印鑑証明書・実印 |
| 審査期間(原則) | 最短即日 | 書類到着後、原則2週間以内 |
| メリット | 即日発行、郵送・押印の手間なし | マイナンバーカードやスマホ操作が不要でデジタルデバイドに対応できる |
| デメリット | マイナンバーカード、対応スマホが必須 | 発行まで時間がかかる |
オンライン申請により最短で即日発行が可能ですが、マイナンバーカードとスマートフォンの操作が必要です。操作が分かりづらいという意見もあり、ITが苦手な方は手間取るかもしれません。
一方で書類郵送により発行してもらう場合には時間がかかる上に、印鑑証明に登録されたのとは異なる印を押してしまったり押印が不鮮明などの不備があると、さらに遅延する可能性があります。
当然ながら全ての補助金には申込期限がありますので、補助金に興味を持った時点で(申請するかは未定でも)GビズIDは取得しておくべきです。
→ GビズID公式サイト
たくさんの書類が必要になる理由
たとえば、事業計画書に
産業ロボットの導入により
高い精度が求められる新製品の量産が可能に!
そのためにぜひ補助金を活用したい
と書く場合には…
- 導入したいロボットの仕様書
- 製造元(または販売元)企業の見積
- 導入前後の業務フロー図(導入によりどう変わるか分かるもの)
などの根拠となる資料を添付することで、審査担当者に「具体性」や「実現可能性」を伝える必要があります。

設備導入による効果を得意げに語る担当者
⇒補助金申請では事業計画書その他の書類が、担当者によるプレゼンの代わりの役割を果たします。
また、補助金という公的なサポートを受ける上で、納税の義務などをきちんと果たしていることの証明も必要となります。
書類不備は即失格の可能性も
補助金の審査は非常に厳格です。
- 提出書類の不足
- ファイルの添付ミス:電子申請で指定されたファイル形式に従っていない
- 日付の不整合:提出書類に記載の事業開始予定日や完了予定日が、公募要領に記載された補助事業実施期間から外れている
こうしたミスがあると、「形式不備」として審査対象外になる場合があります。もちろん提出期限に対する遅れは認められません。公募要領の内容をよく確認して、不備のない書類を揃える必要があります。
次回の記事はこちら 採択率を上げる加点要素とは?

