【HOW TO 補助金申請⑮】新事業進出補助金での「新事業」とは?

新事業のポイント

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こんにちは、柴山です。

前々回、前回の記事(以下)に続き、新事業進出補助金について、あらためて「新事業とは?」の視点から解説します。

この記事では主に執筆時点(2026年1月現在)で公募中の「第3回 新事業進出補助金 公募要領」を参考にしています。実際の申請では公式サイトなど最新情報の確認が必要です。

なお「第3回 新事業進出補助金」の公募期間は以下のようになります。
令和7年12月23日(火)~令和8年3月26日(木)18:00まで

公募要領のダウンロードは こちら

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とある新事業の相談

以下のような設定にて「新事業とは?」について考えてみます。

登場人物と状況

  • Aさん:イチゴなどを生産する農家(農業法人)の跡取り
    オープン予定のスイーツ店の初代店長候補
  • Bさん:新事業進出補助金に詳しい外部専門家

Aさんの農業法人は、長年イチゴや季節の果物を生産・出荷してきました。
ある日、Aさんはこう思います。

「ウチの農場で生産した果物を使って、スイーツ店をやってみたい!」

相談その①「これ、新事業に該当しますか?」

Aさん
「新たに店舗を借りて、自分たちの果物を使ったスイーツ店を開こうと思っているんです。これって新事業進出補助金の対象になりますか?」

Bさん
「まず確認したいのは、今まで何をやっていて、これから何をやるのかですね。」

Aさん
「今までは基本的にBtoBでの出荷が中心です。飲食店や市場向けですね。」

Bさん
「今回のスイーツ店は?」

Aさん
「一般のお客様向けです。加工して、店頭で直接販売します。」

Bさん
「それなら、新事業性は十分に説明できそうですね。
農産物の生産・出荷 ⇒ 一般消費者向けの加工・小売への進出ですから。」

ポイント!
新事業と言えるかどうかのポイントは。
・顧客(市場)が変わる
・提供する価値(製品・サービス)が変わる

大ざっぱに言うと、売りもの・売る相手の両方が従来とは異なる必要があります。

相談その②「それ、誰でもできませんか?」

話が進む中で、Bさんは少し厳しい質問をします。

Bさん
「ところで、そのスイーツ店、他の人でも簡単にできたりしませんか?

Aさん
「……どういう意味でしょう?」

Bさん
農家がスイーツ店をやるというだけでは、新事業の特徴としては弱いかもしれません。」

Aさんは少し考えます。

Aさん
「お店では完熟させた果物を使おうと思っています。」

Bさん
「それは強みですね。それをどう活かしますか?」

Aさん
「完熟させた果物は日持ちしない分、出荷には向きません。でもお店でスイーツに加工するなら、一番おいしいの旬の味として提供できます。」

Bさんはメモを取りながら言います。

Bさん
「それです。自社ならではの強みが見えてきましたね。」

相談その③「新事業は、会社の課題とつながっていますか?」

次に話題は、会社全体の話になります。

Bさん
「ところで、今の農業法人としての課題は何ですか?」

Aさん
「正直、価格は市場に左右されますし、パートの方を雇う上で繁忙期と閑散期の差がネックになってます。」

Bさん
「スイーツ店は、その課題とどうつながりますか?」

Aさん
「付加価値が高い商品を自分たちで価格を決めて売れます。年間を通じた雇用も考えやすくなります。」

Bさん
「いいですね。やりたいからやるではなく、課題を解決するための新事業になっています。」

新事業進出補助金では、新事業が重視されます。

ポイント!
新事業進出補助金では事業者にとって
・強みを活かせるか
・課題の克服につながるか
といった観点から、持続的な成長につながる新事業かどうかが審査されます。

その④「なぜこの事業なのか、なぜ自分たちなのか、」

Aさん
「正直、最初は補助金が使えるならラッキーくらいの気持ちでした。」

Bさん
「多くの方がそうです。でも今は、もう違いますよね。」

Aさんは頷きます。

Aさん
「はい。なぜこの事業なのか、なぜ自分たちなのか、明確に言葉にできる気がします。」

Bさん
「良かったですね。それでは事業計画書の作成を始めましょうか!」

事業計画書づくりは、ここからが本番

ここまで見てきたように、「新事業をやりたい」という思いだけでは、補助金にふさわしい事業計画にはなりません。
さらに事業計画書へ落とし込む段階では、新事業について多面的な検討と整理が求められます。

たとえば、

  • SWOT分析
    自社の強み・弱み、外部環境の機会・脅威を整理し、なぜこの新事業をやる必然性があるのかを説明する。
  • 売上の見込み(単価・客数・回転率など)
    感覚的な数字ではなく、「どの前提条件で、どの程度の売上が見込めるのか」を論理的に示す。
  • 市場分析・競合分析
    その新事業に本当に需要があるのか、既存の競合とどう違うのか、勝ち筋はどこにあるのかを整理する。
  • 営業開始までのスケジュール・必要な許認可
    いつまでに何を行い、どの段階で売上が立ち始めるのか。
    許認可や届出が必要な業種であれば、その取得時期も含めて現実的に示す。
  • 実施体制(社内・外注先)
    誰が責任を持ち、誰が現場を回し、どこを外部に任せるのか。
    「人」の面から見て、実行可能な体制になっているかを明らかにする。

事業計画書のフォーマットをきちんと埋めるためには、思いつきを文章にするのではなくこうした検討が必要です。事業計画書やSWOT分析については以下の記事をご覧ください。

まとめ

あらためて事業計画書を作成するためのポイントをまとめると、

  • 新事業と自社の強みや課題との関連性が重要
  • 新事業が有望であることを売上見込などの数字で説明する必要がある
  • 市場分析・実施体制・スケジュールなどの説明も必須

事業計画書とは、事業の有望性・実行可能性を審査員に示すためのプレゼン資料です。採択を勝ち取るためにも、形式的に書式を埋めるのではなく自社が新事業を行う必然性を伝えきる必要があります。

重要!補助金申請の代理・代行につきまして
当事務所ではこれまで中小企業診断士として補助金申請のサポートを行っておりました。
法改正により、補助金申請における事業計画書等の作成代行および代理申請は2026年1月以降は、行政書士の独占業務となります。
お客様へより良いサービスを提供するため、現在当事務所では行政書士の登録および開業の準備中です。

補助金ごとに規定が異なるため、代理申請に制限がある場合がございます。

新事業のポイント

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